| 古代エジプトの宗教はピラミッドが次々と作られた古王国時代までに、 |
| 神々の像や教義の重要な部分が完成していた。 |
| 古代エジプト人の世界観によると神々は公私にわたって人々の生活と |
| 深く関わっていた。彼らにとって自然は畏怖の対象であると同時に大いなる |
| 恵みの源であり、古くから動物や草木など実に様々な自然物に神性を認め |
| 多くの神々を生み出した。それは、古代エジプトには、たくさんの部族が |
| 集合していたことにも起因している。 |
| 神々には、人間と動物の二つの顔を持つものもあり、ハヤブサ・ライオン |
| ・カバ・ワニ・雌牛など多くの動物が神々の姿として描かれたのであった。 |
| また、エジプト各地の町ではそれぞれの町を守護する神々を崇拝しており、 |
| 人々の生活と密着するものとして多くの神々が存在していた。 |
| このような神々のうち宗教上の聖地であった ヘリオポリスの太陽神ラーは、 |
| 古王国時代に国家神となり、また新王国時代には 首都テーベの主神 アメン |
| も、絶大な力を持つようになった。 ナイル流域で生まれた神々だけでなく、 |
| 近隣諸国やヌビアの奥地リビアの神々までが取り入れられ崇められていた。 |
| さらにエジプトは何世紀にもわたって自分たちの神々を他国に広めていった。 |
| 古代エジプトは、ヒッタイトが「エジプト人には千の神がいる」と書き残して |
| いるように、数え切れないほど神々が共存するまさに多神教の世界であった。 |